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「崖の国物語」ポールスチュワート作~復刊を目指して~児童書最高のファンタジー、そのあらすじと概要

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「崖の国物語」復刊を目指して。初めに。

みなさまこんにちは。たけです。今回は伝説と名高い名作「崖の国物語」の紹介です。

実は今作「崖の国物語」は残念ながら廃刊となっており、手に入れるにはフリマサイトやブックオフなどの中古書店で誰かが気まぐれに売ったのを待つより他ありません。
しかも中古相場は低下の数倍の値段がかけられています。

しかし、希望はあります。「復刊ドットコム」というサイトにて投票し、熱い思いをぶつけていけば必ずや一時的にでも復刊に結び付く・・・そう考えております。

実際に私はTwitterにて呼びかけ、復刊に向けて動き出しております。

復刊ドットコムの指標として100票が最初のスタートラインだそうです。
そこで、100票を目標にしておりますが、現状まだまだです。
そのため私はこの作品をもっと知ってほしいと考えて、まずは1巻の感想と見どころをブログにまとめようと思います。もしもこれを読んで気になった方がいらっしゃいましたら投票のほどよろしくお願いしたいと思います。

「崖の国物語」とは?

では、果たしてどのような物語なのか?
紹介したいと思います。

巨大な岩船の崖の国には、多くの生き物が暮らす危険で神秘的な「深森」(ふかもり)、霧がたちこめて荒れた土地「崖の地」(がいのち)、生き物を惑わし、混乱させてしまう危険な「薄明の森」(はくめいのもり)、地上町から出る汚泥がたまった「泥地」(どろち)、崖の国中の多様の不思議な生き物、種族がひしめき合って暮らす「地上町」(ちじょうまち)がある。ここはまた、深森や崖の地、薄明の森、泥地と違った危険を秘めていた。地上町の中央には空に浮かぶ岩である、巨大な浮遊石(ふゆうせき)が鎖でつなぎとめられている。それは「神聖都市サンクタフラクス」(しんせいとしさんくたふらくす)である。ここでは崖の国最高の学者が集い、学問の府として栄えている。ここではさまざまな派閥争い、陰謀が繰り広げられている。空には、浮遊石を使った飛空船(ひくうせん)を操る空賊たちがいて、空を荒らしまわっていた。

Wikipediaより

上記は世界観です。なんとなく情景は思い浮かぶでしょうか。「崖の国物語」は全10巻プラス外伝1冊の全11巻で構成されています。

紐解いていくとなんとも壮大なストーリーです。
ざっくり書くと主人公は三人います。その物語が1-3巻、4巻、5-7巻、8-10巻と分かれており、時を遡ったり、時を越えたりしながら描かれる、まるでスターウォーズのような物語となっています。

・・・少し興味が出てきたでしょうか?
それでは1巻の概要を書かせていただきます。

ネタバレガンガンですので、いやな方は「復刊ドットコム」にて投票後、復刊をお待ちください。

「崖の国物語」1巻~深森をぬけて~

第1章「スナッチウッド家の小屋」

実際は「序」から始まるんですが、世界観の紹介なので割愛。

第一章は主人公「トウィッグ」がウッドトロル族の村から旅立つ場面です。
ここで読者は気が付くのです。

「ん?挿絵見てもそうだけど、両親と違いすぎないか?」と。
見た目は完全にトロルと人間。
当然いじめられる。仲間からも外される。

ここでのキーワードは
「ウッドトロル族は道を外れない。迷子になるのが怖いから。迷子になったものはゴウママネキという化け物に連れていかれてしまう。というもの。

そして、13歳にもうすぐなろうというトウィッグは母から重大な話を聞かされる。

「成長したお前を「空賊」が狙ってる」というもの。
なんとなく強引に感じますが身を隠すため従妹の家へ向かわされることになります。

ここで感じます、「あぁ、もう会う事はないんだろうなぁ・・・」と。
旅立ちまでが第一章なのですが、あまりにも不幸。

意味もよくわからないまま旅だたされる・・・親友と思っていたやつからは裏切られる。自己紹介代わりにトウィッグの悲しすぎる生い立ちが描かれるのです。

第2章 道をはずれて

深森(ふかもり)の奥へと旅立つ準備をしていざ出発。

深森には様々な動植物が存在するようで、暗くなってから森に入るのが初めてのトウィッグはつい「道を外れて」しまう。

あっという間に迷子になってしまったトウィッグ。
母からの忠告を胸に刻んでいたのに・・・と後悔していると

極めて危険な爬虫類「シュウキトカゲ」と遭遇する。
何が危険かと言うと、ものすごく臭い息を吐いて気を失わせるか即死させる。要するにスカンクの数倍の威力だろう。

息をひそめて隠れるトウィッグだったが無情にも息を吐くシュウキトカゲ。
あわや絶体絶命・・・という所に別の生き物が絶命し、狙われていたのは自分ではなかったことに安堵する。

迷子になったそばから命の危険が迫る非常に可哀そうな展開。

もうですね、私はこの時点で「世界一可哀そうな少年」の称号を贈りました。
命が助かって安心もつかの間

「助けてくれ」という声が聞こえてきます。
苦しそうな声をほおっておけないと近寄ってみるとそこには

「ホフリ族」の少年「スジ」がいます。スジはケガをしており動けなくなっていました。
そこに忍び寄る影・・・「トビムシ」です。トウィッグよりも大きい空飛ぶ蛇。と言って想像がつくでしょうか。スジはこの蛇に足をかまれたのです。

ここから死に物狂いのトウィッグVトビムシが始まります。

・・・なんでしょうね?この次から次へと巻。飽きさせてなるものか。この少年に試練を与え続けるのだ!という気合すら感じます。

なんとか蛇を撃退したのもつかの間、蛇の毒によって風船のように膨らんでいっているスジがいました・・・。

第三章 「ホフリ族」

風船のように膨らんだスジを連れてホフリ族の村へと急ぎます。途中、飛ばされそうになりながら・・・。
スジを救ったという事で英雄のように扱われるトウィッグ。元気になったスジとも兄弟の契りを交わします。
スジの母からはお礼に「ケナガオオツノ皮のチョッキ」をもらいます。
おそらくこんなに優しくされたのは初めてだったのではないでしょうか。
思わず涙ぐみます。

読んでいるこちらもようやく訪れた暖かさにほっと一安心。

その夜トウィッグは夢を見る。夢では誰かがささやいてくる。

「おれはここにいる いつでもここにいるぞ」
「おろかな小僧だ。自分の運命を見極めたければ、おれについてくるのだ」
「近いうちに、いやでもわかる時が来る」

こんなささやき声にうなされてトウィッグは目覚めます。
声の主は謎。ファンタジーの王道を進んでる感があってワクワクします。

そして目覚めたときにはホフリ族の男に出ていかされます。

・・・え?兄弟の契りを交わしたスジはもう出てこないの!?
・・・はい、少なくとも1巻では出てきません。この辺も驚きの展開でした。

第四章 「シュゴ鳥」

再び一人きりになったトウィッグ。
そこでなんとあの人が再登場。

・・・そう、母「スペルダ」です。長い間のようにも感じる再会はトウィッグにとって涙の再会でした。
・・・しかし、どうにも様子がおかしい。不思議に思って近づくと、スペルダは悲鳴をあげて、頭がぱっくりと割れ、死んでしまう。

泣き崩れるトウィッグ。目の前で母親が無残に死んでしまったのだ。気が狂わんばかりだっただろう。
そこへ、頭上から声がする

「いいかげん目え覚まし。茶番は終わりや。」

・・・賢明な読者ならわかるだろう(おそらく最初から)

この母はニセモノ。顔をよく見てみると世にも恐ろしい頭蓋骨の化け物が。

正体は、ナゲキの森で夢を狩る化け物カシラハギでした。
そしてその窮地を救ったのは

「1羽にして1族すべてという伝説の鳥、シュゴ鳥」でした。
(なぜ関西弁なのかは不明(笑)イメージでしょう)

これまでの旅で悲しい事だらけのトウィッグは心を折られています。
嘆き、悲しみ、もう駄目だというトウィッグにシュゴ鳥は言います。

「ふみしめた道からはずれたなら、あとの者のために自分の道をふみかためろってな。あんたの運命は深森を越えたところにあるってな。」

そして
「あんたがほんまに必要なとき、わいは駆け付けたるさかい」
そう言って飛び立ってしまいます。

ここからトウィッグは深森を抜けた先を意識するようになります。
必要な時駆け付けてくれる・・・この言葉も勇気となり、少しだけ勇気が出たのではないでしょうか。

ここにきて様々な伏線が散らされた気がします。
必要な時とは? あとの者とは? 深森を抜けた先は?

第5章「チスイガシ」

大きな伏線が出たところで次の日。くすぐられて起きるトウィッグ。
起きてみるとバカでかいミミズのような動くもの。

油断したトウィッグが気にせず出発しようとしていると突然手首に巻き付かれ、引っ張られてしまう。

・・・勘のいい方は分かるでしょう、触手です。
次から次に命の危険に迫られるトウィッグ。ここまでくるともう応援したくなるほどの不幸っぷり。

何とかして離れようとするトウィッグ。しかし力は物凄く、本体の所まで連れていかれる。食虫植物のように大きく口を開けて飲み込もうとする「チスイガシ」持っていたナイフも役に立たず、飲み込まれる寸前・・・

なんと来ていたチョッキが逆立ち、棘のようになり、突き刺した。それでは具合が悪かったであろう「チスイガシ」は、吐き出してしまう。

最後の最後まで生きようと藻掻いたトウィッグの勝利という所でしょうか。
自分の幸運とチョッキをくれたスジのお母さんに感謝するのもつかの間、

飛ばされた先に誰かの上に落ちた事に気が付きます。

・・・一難去ってまた一難。まさに深森にいる動植物の紹介のようにオンパレードで出てきます。
読めば読むほどトウィッグの不幸さと懸命さが胸に響きます。

第六章「カモシゴブリンの巣」

飛ばされたところにいたのは超有名モンスター「ゴブリン」でした。皆さんがゴブリンと聞いて想像するゴブリンそのままです。

基本的にこのゴブリン、愛想なし、興味なしです。藁にもすがる思いで助けを求めるも無視。・・・トウィッグドンマイ・・・。

三人のゴブリンに付いて行って、付いた先にはゴブリンの村。
お腹が限界まで空いているトウィッグはなんとか食事にありつこうとゴブリンに助けを求めますが、無視。無視。無視。

あげくゴブリンは持っていたかごの「ミノツキ」を床の空いた穴に全部落としてしまう。

あっけにとられたトウィッグは一言

「なんて意地悪なんだ」

・・・もう感情がこもりすぎててツライ。感情移入しすぎててツライ。

やがて食堂のような場所にゴブリンが集まりだします。
天井から太い管が出てきて、そこからピンクの蜜が吹き出します。

戦争のように蜜をかき集め、食べるゴブリンたち。
強制収容所の囚人たちのような想像をしてしまいました。

見るに堪えないトウィッグ。空腹感と絶望感に襲われながら誰もいなくなった広間に一人残される。

あぁ、我先に蜜を拾いに行かなくてよかった・・・と読んでて思いました。人間の尊厳みたいな、最後のプライドのようなものを感じましたから。

しかしまた次に登場したのはすべてのゴブリンの母たる存在「デカマンマ」です。
挿絵を見たときに貴志祐介さんの「デカ母ネズミ」を思い出しましたが・・・あんな感じ。

運の悪いことにデカマンマに見つかったトウィッグは(顔だけでトウィッグよりも大きいので推定3M。顔だけで。)つまみあげられ、配水管の中に捨てられてしまう。

・・・しかし!生命力の強いトウィッグはゴミ捨て場に付いた先で最初にしたことは・・・傷んでいない「ミツノキ」を探し、腹ごしらえでした。

うーん・・・成長というか、たくましくなりました。

第七章「地下洞窟とデカマンマの厨房」

ここからゴブリンたちのゴミ捨て場での冒険に。
腹ごしらえも済んで出口を探すトウィッグ。

突然襲われたのは、超巨大バッタ・・・のような超巨大ノミ・・・というかの「アシナガバッタ」4匹でした。

かじられた所、「不味い」という理由で焼却炉に捨てられようとするトウィッグ。

もう・・・切なすぎる。

死に物狂いで逃げて逃げて、落ちた先はピンク色の蜜が入った蜜だめ。

チョッキに蜜が染み込み、あぁ・・・もう溺れて死んでしまうのか・・・と諦めかけたその時!トウィッグはバケツとロープに救われます。

要するにご飯の時間で蜜を引き上げようとしたのですね。

・・・という事は。そう、デカマンマとの再会に相成りました。

「うそだろ」
つぶやくトウィッグはもうげっそりです。
幸いまだ見つかってないので命からがら逃げだします。

さぁこれからどうしよう?
ここでデカマンマに誤算が。どうやらトウィッグはゴブリンたちからすると「酸っぱい」らしい。トウィッグだしのきいたピンクの蜜は当然酸っぱくなっている。

ギリギリ許容だったらしい味は哀れにもゴブリンたちの元へ。

この辺は目が回るような展開です。しかもこの後すぐ見つかる不運なトウィッグ。

またもや訪れる絶体絶命の危機。

し・か・し
ゴブリンたちの暴動が。
「おいらたちに毒を食わせようとした!」

と。そりゃあトウィッグだしは不味かろう。本人も舐めて「マズッ」とはきだしてましたから。

流石のデカマンマも数には勝てず可哀そうに排水溝の中へ・・・

トウィッグも当然捕まりかけましたが、間一髪ドアから飛び出し、洞窟の迷路へと入っていきます。
なんとか逃げ出せたトウィッグだったが今度は迷宮。12本の分かれ道に。迷ってしまい、道を神様に委ねようとした時

「神様のいうとおりなんてのは、愚かで弱いやつのするこった」

という声が聞こえてくる。声の主は謎のゴブリン。打って変わって毛色の違うゴブリンのいう事を信じるトウィッグ。

道を教えてくれ、無事に出口に・・・

いったい何者の謎のゴブリン。
そしていつの間にかいなくなってるし。

出た先には最初に出会ったゴブリンが、大変な事をしてしまったと嘆いている。
「これから誰がエサ食わしてくれる?だれがゴウママネキから守ってくれる?」
「そんなこと、自分たちで考えろよ」

この辺が成長したところを感じさせてくれる言葉ですね。仲間もいない、災難ばかりがふってくるトウィッグは段々とたくましくなってきている・・・と感じさせてくれます。

第八章「オオハグレグマ」

なんとかゴブリンから逃れ、ようやく?深森にもどってきました。

ここでまたもや問題が。「空腹」です。
深森は美味しそうな果物は沢山実っているものの、どれが食べられる果物かが分からない。という問題。下手に食べたら命の危険があります。

サバイバルの基本とでも言いましょうか。正しい知識がないことを悔やみますが、食べないこともまた、正しい知識でしょう。

ここで新たな登場人物登場です。
トウィッグはある大きさのオオハグレグマ。

どこかモンスターズインクに出てきてそうなキャラですね。
大きな巨体と裏腹に、歯を押さえています。
そう、歯が痛いのです。

超優しいトウィッグは歯を抜いてあげました。
次の瞬間、トウィッグは抱きしめられます。「ありがとう」と言わんばかりに。

・・・こういったことから親友って出来るんですよね。トウィッグははそこからコミュニケーションをとり、食べられる果物、食べてはいけない果物をハグレグマから学びます。

段々と野生化していくトウィッグでした。数日間をこのコンビで生活する様子が描かれていきます。
この1巻の最初に訪れた静かな時間。という感じでしょうか。ここで森の知識を深めていきます。
最初はイビキで眠れなかったけど、すっかり仲良しの二人はぴったり身体を寄せ合って眠りにつきます。

食事を探す。寝床を探す。といった事がルーティーンとなった二人でしたが、当たり前のように災難が襲います。

「ウィグウィグ」との遭遇です。例えるなら超凶暴なまっくろくろすけでしょうか。
恐ろしいほどの数で二人に襲い掛かります。

たまらず逃げ惑う二人でしたが次第に追い詰められていきます。
オオハグレグマは最後の力を振り絞り、親友トウィッグを高い木の上へ逃がし、自らはウィグウィグ達に群がられあえなくその全てを食べられてしまいます。

残ったのは彼の抜いてあげた虫歯が1本。トウィッグはお守りのように首からぶら下げるのです。

果たしてどれほどの試練を与えるのか。やっと仲間、友人が出来たと思ったのに・・・

第九章「「フハイ鳥」

オオハグレグマはいなくなり、ウィグウィグが立ち去った後、しばらくすすり泣くトウィッグはどうしたものかと木の上で考えます。

安全な場所。・・・生存本能が成せる技でしょうか。切り替えもしっかりしていきます。
ふと気にぶら下がっている「シュゴ鳥」の繭を発見。繭はしっかりとした糸に支えられ、落ちる心配はないだろうと、眉の中で眠りにつきます。

ここで当たり前のように災難が訪れます。シュゴ鳥の繭に入ったトウィッグを、「フハイ鳥」が繭ごと連れていきます。
黒いドロドロの液体をかけ、繭をコーティングし、逃がさないようにして。

目が覚めたトウィッグはたまったものではありません。入ってきた穴がふさがれたのです。
しかもあろうことかこの液体、ドロドロに溶かしてしまう性質が。
なんとか持っていたナイフで逃げ出そうともがくトウィッグでしたが、小さな穴はあけられたものの、ナイフは折れてしまいます。

親友を失った後は初めから持っていたナイフまで無くすしまつ。

それでも素晴らしいのは諦めない所。死に物狂いで身体を使って繭を割ります。
なんとか脱出したのもつかの間、落ちた先はこれまたドロドロの泥沼の真ん中。

もう不幸という言葉では足りなくなってきましたね。

どんどん沈むトウィッグ。とうとう頭まで沈もうとしたその時

「まず、じたばたしないことだ」

平頭ゴブリンが突然登場。冷静に見てきます。助けてくれと願うトウィッグにこう答えます。

「なら助けてやるよ。トウィッグのだんな。それが望みならな。」

ゴブリンのくれた枯れ枝で窮地に一生を得たトウィッグ。
ゴブリンはいつの間にかいなくなっていましたが、一つ疑問が浮かびます。

「なんであのゴブリンは、おれの名前を知ってるんだ?」

・・・段々とトウィッグの運命・定めのようなものが明らかにされようとしているのでしょうか。
残り3章でどこまで描かれるのか・・・ページをめくるスピードが加速します。

第十章「豪傑女族ヤシャトログ」

なんとか沼を脱出したトウィッグでしたが、期待に応えて蚊のような生物「モリユスリカ」に刺されまくり、一言

「一難去って・・・また一難かよ!」

これが全てを物語っています。もう試練しか与えてくれないんでしょうか。

何とか逃げ切り、川で身体を洗っていると「少女」と出会います。
何故か逃げる少女でしたが、トウィッグは人に会えた嬉しさやらで追いかけます。

「少女」の名前は「マグ」

マグは母親の所まで逃げこう言います

「付いてきちゃったの。飼ってもいいでしょう?」と。

少女は白い肌のかわいらしい女の子。「おかあちゃま」と呼ばれた母親はハイパーゴブリンのような体型です。

・・・え?親子?本当に?となりますが親子のようです。
おかあちゃまは

・喋らない
・マグに逆らわない
・逃げない

を条件に家に連れていく事に。

恐ろしすぎてうなずきまくるトウィッグ。
とうとうペットにまで・・・。もう切なすぎて涙がでてきますね。

二人に連れられてヤシャトログ族の村へ。
トンネルの中にありました。巨大ドームといったところでしょうか。

家に連れていかれて衝撃的な話を聞かされます。

「わたしもヤシャトログに変わるのよ。おかあちゃまみたいに」
「男はヤシャトログになれないの」

どうやらこの女傑たちは成人の儀式で変身するようでした。マグの美しいオレンジ色の髪も全部抜けるんだとか・・・。想像すると鳥肌が立ちますね。

男たちは以前反乱をおこしたが、あえなく鎮圧され、料理や見張り番を背ざる負えない・・・という立場に。男子、切ない。

・・・さて、そうは言っても寝床はある。食事はあるでしばらくこの村で過ごします。

が、トウィッグは地底世界に嫌気が出ておりました。
なんとか逃げ出せないか・・・と思っているとついにその時がやってきます。

マグの「変身」の時です。

いろいろと儀式が進行しますが、マグはとある蛇口の所に跪き、「チスイガシ」という液体をグイグイ飲みます。破裂せんばかりに。

・・・するとどうでしょう?あっという間に膨らんでいきます。髪の毛も抜け落ちます。体格は2倍以上でしょうか。もうすっかりおかあちゃまと同じ容姿に。
そしてあんなに可愛がっていたトウィッグを見て言います。

「このチンケなバイキン野郎!」「逃げようなんて思うなよ!」

もう恐ろしさしかありません。姿だけじゃなく心まで変えてしまったのでしょう。一気にハイパーゴブリン達の軍勢が襲い掛かってきます。

たまらず逃げ出すトウィッグを助けてくれたのは門番として立っていた男トログでした。通り過ぎざまにマグの足を引っかけて転ばせます。

要所要所で何者かに生かされる意思を感じさせます。物語に関係があるのでしょう。謎のまま進行していきます。

第十一章「モリオオカミとハート占い」

いよいよ崖の国物語も後半。
ヤシャトログからの逃亡から。なんとか村を脱出し、天井の光を目指して崖を登ります。
命からがら外の世界へ。どのくらいぶりかの外の世界。「助かった!」

・・・のもつかの間、すぐに次の災難が。
モリオオカミの群れと遭遇してしまいます。その名の通り凶暴な狼の群れ。

一触即発の危険な雰囲気でしたが、鞭を持った狩人の「ガーブル」に救われます。
トウィッグについた血の匂いに狼たちが反応したようでした。

なんとかガーブルに救われたトウィッグでした。

いよいよもって己の不幸さに嘆くトウィッグでしたが目の前に新たな人物が。

「ペチャトロル」です。蝙蝠のような羽と長い目。大きめのマスターヨーダのような感じでしょうか。

薬を調合しながら旅をしているらしいペチャトロルはトウィッグをもてなしてくれた後、ハート占いをしてくれます。地面に書かれたハートの真ん中に気を一本。落ちた方向に向かえば導いてくれる。というもの。

一緒に付いて行きたかったトウィッグでしたが、一人旅が好きだ。という事で連れて行ってはもらえません。

そこでトウィッグはハート占いを実践してみます。

・・・が、棒はなぜか倒れません。何度かやってみても棒は倒れません。

また一人ぼっちになったトウィッグは思います

「みんな行ってしまう。だれも気にかけてくれない。それも、みんな自分のせいだ。なにがあっても絶対に道からはずれちゃいけなかったんだ。」

最後の章を前にして闇に落ちていきそうな気配を漂わせます。
これまで死に物狂いで生き抜いてきたトウィッグは一体どうなってしまうのか・・・。

第十二章「空賊」

トボトボと歩くトウィッグ。空は雷です。嵐が近づいてくるのを察したトウィッグは逃げ惑います。

すると・・・空に飛空艇が見えるのでした。しかし嵐のうずに巻き込まれた飛空艇はあえなく落ちていきます。

気になって飛空艇の落ちた現場まで急ぐトウィッグ。

そこで見たものはひげの空賊でした。空賊たちはトウィッグを新入りだと思い込み、落ちたのを見ていた飛空艇の場所まで案内させます。

ここで一気に登場人物が増えます。おそらく今後関りを持っていくだろう人物たちですが、どんな人物なのかは読んで確かめて下さい。
(というか多くて名前を挙げていくと混乱するので・・・)

船長は空賊の通称「雲のオオカミ」クィンチニウス・ヴェルジニクス。

乗組員全員で飛空艇の修理にとりかかります。
乗組員たちとの交流や、死んでしまったオオハグレグマの友達(首にかけてあった歯で分かった)との出会い。

そして船長の武勇伝を聞かされます。その武勇伝の中に驚くべき真実が隠されていたのです。

それは深森に置いて行った船長の「子ども」の存在です。母親が刺繍をほどこした誕生日記念のショール。これにくるんで深森のとある木の家の前に置いてきた・・・と。

トウィッグは衝撃を受けます。生まれてからずっともっていたお守り代わりのショール。

間違いなく、自分の父親はこの人だと。

「おれは道を見つけた。自分の運命を見つけた。そして、父さんを見つけたんだ!」
占い棒が倒れなかったのは空を指していたんですね。

終盤にきてようやくトウィッグの出生の秘密が分かってきました。

第十三章「ゴウママネキ」

ようやく父と再会したという喜びの中目覚めます。
・・・が、幸せになどしてやるものかという神様の悪戯か、残酷な現実が。

・・・そう、空賊たちはトウィッグを置いて旅立ってしまっていました。
しかも今回はそれだけではなく、空賊たちの粗末な火の始末が悪く、深森は火事になっていました。

不幸のダブルパンチを受けたトウィッグはそれでもすぐさま行動に出る。必死に走り、火から逃れようとしたのだ。

このあたりの反応の速さは成長のあかしでしょう。

しかしながら日に囲まれ絶体絶命。今度こそ終わった・・・と思ったとき、トウィッグは空を見上げてささやきます。

「ああ、ゴウママネキ、助けてくれ」

そのとたん奇跡が起こった。燃えると飛ぶ性質の木「浮揚木」が火の壁だった所から飛び上がったのだ。
すかさず開いた一か所から逃げ出すトウィッグ。燃えさかる森から脱出してひっきりなしに流れる涙だったが

「もうだめだ・・・でも、進まなきゃ」

ダメだと言いながらも前に前にと進むトウィッグはもう一人前のように感じます。よくぞここまでの目に合っても進めるものだ・・・感心と涙が自然と出てきました。

そしてとうとう・・・深森をこえた場所へとたどり着く。
そこで聞き覚えのある声が聞こえ、トウィッグに話しかけるのです。
その声は
「ホフリ族の村・カモシゴブリンの巣のトンネル・ヤシャトログの空洞・・・いつでもどこにでもそばにいた。」と言います。
訳も分からずトウィッグは更に問いかけます。なんの用があるんだ?と。
声の主は衝撃の一言

「ああ、ゴウママネキ!どうかお願いです!道を見つけさせてください。これでもよばなかったというのかな?」

様々な伏線がつながっていく時でした。あぁ、窮地にトウィッグを助けていたのはこの声の人か・・・。
ゴウママネキの正体・そして現れた理由などが語られます。(この辺は是非読んでください)

そしてトウィッグの事を「特別」と呼ぶゴウママネキは続けます。
こっちへこい。と。

「あんたもゴウママネキになれるんだよ」と。

なんにでもなれる、思うようになれる。と甘い言葉を続けるゴウママネキにトウィッグは次第に魅かれていきます。

そして最後にはゴウママネキの手を取ってしまうのです。
・・・罠とも知らず。

手を取ったゴウママネキは豹変し、汚い、絶望に再び落ちるような言葉を浴びせます。

最後にはつかんでいた手を離し、暗黒の奈落へと落とすのでした・・・。

ここまでよんでスターウォーズのダースベーダーになる場面を思い出してしまいましたが・・・果たしてどうなってしますのか。

第十四章「深森をこえて」

いよいよ1巻の最終章。

暗黒を落ちながらトウィッグは言います

「おれはゴミなんかじゃない!おれは人間だ!トウィッグだ!道からはずれて、深森をこえてきたトウィッグだ。おれはおれなんだ!」

物語の最後にふさわしい一言でした。

そこで気が付きます。
落ちてるはずが、落ちてない。空を飛んでいる・・・・。

そう。

「まだ旅は終わったわけやない。」
シュゴ鳥です。ここにきてようやく再登場。
そしてふわりと降ろされ、再びどこかに姿を消します。

にくい!にくいぞシュゴ鳥!

そして降ろされた先に見たものは・・・飛空艇の上でした。
昨日出会った船員達と・・・父である船長の姿がありました。

なぜ置き去りにしたのかと問うトウィッグに船長は答えます。

「ショールを見た。お前のスカーフを。マリス・・・お前の母さんが作ったものだ。あれを見てすぐに分かった。そう・・・お前は・・・かくも長き年月の末に・・・」
「認めるのがこわかった。逃げ出すしかなかった。だから・・・だからお前を置き去りにした。二度目も」
「しかし三度目はない。もう二度と、おまえを捨てたりはしない」

そして二人は抱きしめあいます。

このままトウィッグは空賊の船員として修業していくのでしょう。とても感動的なラストで締めくくられました。

「崖の国物語」復刊に向けて 終わりに

どうだったでしょうか?1巻を一気に紹介させて頂きました。
もちろん情景描写や人物描写は作中はしっかりと描かれており、ここでは書ききれていない伏線もあります。

復刊に向けて動いている1作。どうぞまずは1巻を図書館にて借りて読んでみて下さい。
また、1巻だけでしたら割と安価で手に入るようです。探して見られてもいいかもしれません。

1巻のこの後気になりませんか?気になりますよね?気になって!
気になった方は是非とも復刊ドットコムにて投票をお願いします。

そして、お読みになった方・投票された方は是非語り合いたいので
私のTwitterまでどうぞ!!

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