みなさんこんにちは。読書は季節関係なく出来る趣味。いつでも始められるのでおすすめですよ。
さて、今回は私、たけ(TAKE)が大ファンの「松波慶次」さんの作品に迫っていきたいと思います。
作者紹介
私がこの方と出会ったのはTwitterでの事でした。
戦国武将が好きな私にとっては惹かれるものしかありませんでした。
そして、なんだか面白そうな本を紹介しているではありませんか。
そんな本のつぶやきを読んでてプロフィールで気が付きました。
「え・・・プロの小説家さんだ・・・」
はい、早速申請させていただき、読ませていただきました。
短編物が多いのですが紙媒体で1冊。電子媒体で4冊出版されています。
よろしければ松波慶次さんのTwitterを除いてフォローされてはいかがでしょうか。
また、詳しいプロフィール等はブログやメルマガもされてるようなので要チェックですね。ちなみにメルマガでは短編のプレゼントや書き方講座等、勉強になるものが多く配信されるので要おすすめです(^^♪
さてさて、それでは早速作品紹介をしていきましょう。
※ちなみに作者本人に紹介を書いていいか尋ねてみたところ、快く了解しくれたことを記しておきます。ありがとうございます。松波さん。
最初に読む 松波慶次「自殺考察」
2018年出版。松波さんの最初の作品です。
あらすじ
高校生の高木侑里は幼い頃、母親に虐待され、顔に大きな火傷の痕があり、それが原因でいじめられていた。そんな侑里に、クラスで人気者の本田志帆が、侑里を救う方法として「自殺」することを提案する「自殺考察」、一風変わった観光旅行の様子を描く『六道巡りツアー』、小さな島で起こった恐ろしい出来事が過去と現在を交錯させる『Ignorance is bliss.』の3つの短編小説を収録。
感想
短編3つからなる作品。短編なのでどの話から読んでも楽しめるとは思うが、個人的には順番通りに読む事を推奨する。
「六道巡り」で死後どうなるのか?を最初に感じさせ、
「Ignorance is bliss.」で死ぬか生きるかという事を体感させる。
そして本題「自殺考察」で実際に「死ぬこと」を考えさせてくれる。
インパクトのあるタイトルから、先に読んでしまいがちかもしれないが、順番に読む事で自分自身が考察する事が出来るのではないだろうか。
ちなみに私の好みとしては「六道」が好みである。それぞれどのような死に方をしたらどんな地獄に行くことになるか教えられるのだ。
作者の「死」についての思いや考えもここで知ることが出来る気がするし、デビュー作という事もあって、これを最初に読むのがいいかもしれない。
2番目に読む「鳥居をくぐるとき」
作者的には3番目の作品ですがコチラを2冊目にしてみました。
あらすじ
事故で恋人を亡くした守谷翔は、恋人と行くはずだったある島へ向かう。
その島に向かう船で、一人の男と出会う。
男は、その島の隠れた伝説として「死んだ人に会える」と言った。
「鳥居が出たら気をつけな」
そんな意味深な言葉を残し、男は先に島へ降り立つ。
半信半疑だった守谷の前に、鳥居が現れ……。
あなたは死んだ最愛の人に会いたいですか?
感想
こちらも3作の短編。
他に「父の背中」「夢の売買業者」の2作が収録。
個人的にはこの3作、ジャンルとしては「世にも奇妙な物語」を思い浮かべるとイメージに合うかもしれない。
そして、この3作、自殺考察に続いて「死」や「輪廻」のようなものを感じさせることが多く感じさせる。
「自殺考察」で死について感じた後は「輪廻」や「再生」といった、その先を感じられるのだ。そしてホラーとも、ミステリーとも違うこの作品は、
時に悲しく、時に温まる話となっている。
個人的には「鳥居をくぐるとき」が一番印象に残り、色々と考えさせられる内容だった。
「死んだ人間」にもう一度会いたい。
おそらく誰もが思うであろう事にここではそれを描き出している。また、派生する物語も気になったりもするが、それは読んでのお楽しみ。という事で。
3番目に読む「日記」
2番目の出版物。電子書籍。
あらすじ
社会人になり一人暮らしを始めた主人公は、日記を綴り始める。
仕事のことや彼女とのデートのこと、かわいい女の先輩のことまで。
しかし、微笑ましい出来事だけでなく、部屋で起こる「怪奇現象」のことも綴られていた・・・。月日が経つにつれてひどくなる怪奇現象。数年前に発見された変死体とは?この部屋で一体何が起きたのか?
もう一冊の日記とともに綴られるどんでん返しのラストが待ち受けている!!
感想
ミステリー・ドラマときて、ここでホラー。
こちらは短編ではなく長編物。
作者の作品を6編読んだ後という事で、作者の考えや思いを十分分かった所でこの作品。正直(いい意味で)重い。
日記という手法を使い日付形式で話は進んでいく。明らかに変調をきたしていく部分は恐ろしさを感じる。
あらすじにもある「もう一冊」というのがミソで、2冊の日記が進行していくので、単調にならず、より深くハマってしまう。
上記2作品でもあった「死」についての考えなどを頭に入れた後なのでなおさら怖く感じるのは私だけだろうか。
個人的には全5冊のうち一番読み返したのはこの作品だろう。再読必須の作品かもしれない。何せラストが・・・。
4冊目に読む「藪なしの森であいましょう」
作者の4冊目。電子書籍のみ。
あらすじ
高校生の沓間瞬は、同級生の篠原優子が「藪無しの森」について話しているのを教室で耳にする。
「藪無しの森」とは、「入ったら二度と出られない」といわれている不気味な森のこと。
興味を持った沓間は、親友の伸治、ギャルの野崎、そして篠原とともに、森の探検をすることにした。
まさかそこで、思いもよらない人物に会うとも知らずに……。4人を次々と襲う狂気は、亀裂を生み、やがて彼らをも狂わせ始める。
ありえない状況に直面したとき、あなたは冷静でいられますか……?
感想
こちらも長編物。ホラーというジャンルにいれるのはもったいないような気がする。
しかし形容も難しい。
「出ることのできない」森の中で男女4人の葛藤・苦悩が交差する。
ここでもやはり感じる事ができるのは「輪廻」や「再生」という事だ。
この作品ではそれに加えて人間の「変化」も感じる事が出来る。
思いもよらない人物との遭遇は人間をどのように変えるのか。その考察も興味深く、人間は一本の決まった道を歩いているわけではなく、無数に広がる道を決断しながら歩いていくのだ。
そんな格好の良さがこの作品は学べてしまう。
・・・なんだか巻末の解説のようになってしまったけれど、ともかくこれはただのホラー作品に非ず。
物語が集結したのちに語られるもう一つのエンディングも興味深くて面白かった。
是非読んでみてほしい。
個人的には、主人公よりも友人の方が好みで、人を大切にしている様子が出ていて好感が持てた。
5冊目に読む「指輪をとりもどせ」
作者の最新刊2020年発刊。電子書籍のみ。
あらすじ
青木颯真(あおき・そうま)は、恋人との待ち合わせ場所である美術館にやってきた。
今日こそはプロポーズをしようと、「真珠の耳飾りの少女」の絵画の前で指輪を手に、恋人を待つ。
すると、何者かの手が指輪を取り上げてしまった。
顔を上げると、そこには、絵画から飛び出した「真珠の耳飾りの少女」がいたーー。
(作「指輪を取り戻せ」)表題作含む3編収録。
感想
表題他「失恋、男二人旅」「八咫烏」の2作品を収録。
これまでの作品とは一味違っていて、ヒューマンドラマとでも言おうか。
どことなくコメディタッチな作品は作者の人柄と好みが垣間見えて読んでいて楽しかった。
もちろんそれだけで終わろうはずもなく、ちょっと驚くしかけも随所に散りばめられ、満足度は高い。
短編3つなのだが、この作品もぜひ頭から読んでいただきたい。
「指輪」にまつわる物語なのだが、最初から読めばまるで1本のドラマを見たかのような錯覚に陥るかもしれない。
個人的には一番最初の物語が好きだが、「八咫烏」が一番ホロリと出来、一歩先に歩き出そうという気分にも慣れてよかったように感じた。
終わりに
いかがだったでしょうか?
私の大好きっぷりは伝わったでしょうか。
ここで最後にファンお得情報。上記作品を購入・レビューを書き、松波さんまでメッセージかTwitterのDMを送るとなんと!
「短編作品」がプレゼントされます!!
もちろん私は全作品読ませていただきました。こちらは未発表作品なので貴重ですよ。(* ̄▽ ̄)フフフッ♪
という事で紹介させていただきました「松波慶次」作品。
読む順番と言いつつもほとんど出版順でしたね・・・。
「死」や「再生」「変化」という、独自の考えを提出してくれたこの方、ジャンルも様々なのもまた面白い所の一つです。
今後どのようなジャンルで私たち読者を楽しませてくれるのでしょうか。
新作を楽しみにしつつ、Twitterやブログの更新で待つとしましょう。
それでは。読んでいただいてありがとうございました。
ちなみに私のTwitterも是非フォローください。交流できたら。と思います。
コメント
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