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本当に体験した怖い話#10-4「夜の学校」(完)

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これまでの夜の学校

「脱出」

「入ってこい」「こっちにこい」そういう雰囲気が確かにありました。

少年は背中に汗が垂れるのを感じながら
ここにいてはいけない—–
そう思いました。

とりあえず逃げなければ。
逃げて みんなと合流しよう。

帰りたい
帰らなきゃ

強くそう思った時、足は自然と動いてくれました。

準備室のドアは開けたままでしたが
出口に向かって歩けます。
出来る限りガラスはみないようにしていました。

なんとなく視線は感じていたから。
やっとの思いで理科室のドアに来た頃、

「コツ・・・コツ・・・」

と足音が響きました・・・。

「コツ・・・コツ・・・コツ・・・」

この音に思わずビクッとなり教卓の下に隠れます。

「コツ・・・コツ・・・コツ・・・」

必死で息を殺し、気配を消しました。

「コツ・・・コツ・・・」

音が遠ざかって行きます。

懐中電灯の光が見えなかったのは少年は気にしていませんでした。

遠ざかったのをいいことにドアをゆっくり開けて、音がした方とは逆に進み、階段を目指しました。

一目散に1階のトイレを目指し、窓からの脱出に成功しました。

友人2人は近くで隠れていました。

「どうだった?」

恐怖におびえる私もどこ吹く風。

興味津々で聞いてきました。

私は一部始終、話せる範囲で話しました。

ですが

「どーせ証拠取ってこれなかったんでしょ?」

「見つかりそうになったから帰ってきた」

だの言いたい放題。

負けず嫌いの私はそこまで言うなら

「じゃあ行って来いよ!わかるから!」

ということに。

・・・・・・5分後、2人は一緒に入って行きました。

内心 俺だけ一人で行かせやがって・・・

と腹が立ちましたが、そこはまぁ大目にみていました。

私は喉がカラカラだったので、正面の方に回り、水道で水を飲みに行きました。

・・・時計をしていなかったので分かりませんが、どのくらいたったのでしょう?

夏とはいえ夜なので汗もひいて寒くなってきたくらいでしょうか。

気になってきたし、心細くなってきたのでグルリと校舎を回ってみました。

校舎の裏へ周り、校舎の中を見ながら移動します。

3階に、なにやらモゾモゾと動くもの。

どうやら2人共

「理科室」

を目指しているようです。

出来ることなら止めたかったのですが、なにせ夜。
どうすることもできず、眺めていました。

すると
2人の進行方向から、オレンジ色の光が見えてきました。

見回りだ!!
やばい。見つかったらめちゃくちゃ怒られる。
私は見つからないように・・・。
と祈りましたが・・・。

光はどんどん2人に近づきます。

・・・・・・?

光が突然消えました。

というか、廊下の端と端にいて、お互い気がつかないなんてありえない。

でも、現に気がついていないようでした・・・。
頭を傾げる私を置いて、2人はやがて理科室に消えて行きました。
寒気と嫌な感じから、私は待てなくなり、最初の場所に戻りました。

・・・ ・・・ ・・・

そんなに時間は経っていないと思います。

怪訝な顔の二人が戻ってきました。

「どうだった??」

「どうだった・・・て・・・。」

「準備室、鍵閉まってたよ?」

・・・ ・・・

小学生ながら頭がパニックになりました。

「は?俺中に入ったし!なんか変な男の子がいたでしょ!?」

「だから・・・理科室は開いてたけど、準備室は閉まってたんだよ」

どこからが現実でどこからが非現実かが分からなくなってきました。

理科室に入ったまでが現実か?
男の子が見えた時は?
見回りが回って来た時は?
準備室を開けた瞬間か?
俺が理科室を出た時、見回りの人が閉めたということもあるんだっけ?

色々な事が頭をよぎってきたのですが、一番聞きたかったのは、

「お前ら、見回りに気がつかなかったん?」

ということ。

「え?見回り?いなかったよ?」

「1階で足音したときはビビったけど」

どうやら2人には見えていない光だったようです。

そのあとは怖かった~だの

あそこがどうこうと武勇伝のように話し始めました。

しかし私が

「そうそう、見回り2人いて超スリルあったね~」

なんて言っても

「は?」

「何いってんの?」

と怪訝な顔。

「いや・・・宿直のおじさんと、教頭か誰かいたじゃない?」

「いないよ?」

3人の中で一番冷静な少年が言います。

「だって、車が宿直の先生の分しかないじゃない。教頭にしろ、他の先生にしろ、車か自転車だろ?それがないもん」

素晴らしい説得力でした。

なるほど、確かに、車は一台。自転車もない。バイクもない。

校舎を一周回った自分が一番よく分かっている話でした。

しかし、なんとなく腑に落ちないながらも、やっと帰れる・・・と思った時、

なんとなく、私が嘘ついてるんじゃね?

という空気が流れてきました。

そりゃあそうです。

開いてるという準備室は閉まっている。

見回りの人数が違う。

男の子はいない・・・

さすがに嘘吐きと言われても仕方ないかもしれません。

そこで、何を思ったか3人で再び乗り込むことにしました。

ここから物語は急速に進みます。

なぜか?

そう。

3人が校舎に入った時・・・

多分不審な物音を察知したのでしょう。

見回りのおじさんに見つかり、こっぴどく怒られました。

次の日は、親から怒られ、担任から怒られ、校長からも怒られました。

・・・結局、沢山の疑問だけがポツン。と残りました。

後に、その沢山の疑問の中にもう一つだけ疑問が加わります。

それは、

見回りのおじさんがその日はまだ一度も見回りをしておらず、僕らの物音を聞いて初めて出てきたそうです。

・・・じゃあ私の見た二人は・・・?

あの足音は・・・?

なにより、友人2人も聞いたあの足音は・・・?

「謎」しか残らない、夜中の冒険でした・・・。

終わり。

これは・・・福岡に実際にある、小学校。

以前の日記で書いた、「夜の山道」の山のすぐ隣の・・・学校です・・・。

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