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本当に体験した怖い話#13「ノイズ」

誰かと話しているとふと、その人のイメージのような映像が頭を流れる時がある。
いわゆるデジャヴ(一度体験したことがあるように感じる現象)とは少し違って、
その人にまつわる何かの映像が観える時があるのだ。

急に頭にノイズがかかり、飛行機が飛んでる映像やバイクに乗っている映像。
時間にして2~3秒だろうか。もう少しあるかもしれない。

不思議なことに特定の人物は出てこない。
例えば話している本人や友人知人も出てこない。

いや,出てこないと言えば嘘になるか。

人は出てくる。

・・・「誰」かが分からないだけで。

不思議とモヤ(モザイク)のかかったような感じになり、それが誰なのかわからないのだ。
そんなものが観えるもんだから、こちらは当てずっぽうで

「旅行行くの?」
「バイク好きなん?」

等、観えた事を話題にしてみると、まぁだいたいがその通りなのだ。
起きたまま予知夢みたいな事ってあるもんだなぁ・・・。と

得してるんだかなんだかわからない感想を持っていた。
俺は別に気にしないでいた。別の話が盛り上がっている時は別に言わなかったし、
趣味とかの話しに繋がるしいいやと思っている。

ただ、どうしても気になる映像の時は思わず聞いてしまう。

・・・あれは天気の悪い日だった。
鹿児島特有の、灰混じりの雨。
硫黄の匂いがムワッと鼻につき、傘には灰と混ざった黒い雨がボツボツ出来る。

俺は会社の上司と飲み屋街を歩いていた。

「この雨、嫌になりますねぇ」
「ホントだな。もう・・・3日目か!?」

パチャパチャと急ぎ足の二人。
急いでいるのには訳があった。

俺からすると先輩、上司からすると部下のAさんのセッティングで、飲み会があったのだ。(正確には合コン)

急いでいるスーツの男子二人には訳があるってもんだ。
目的の場所に付いたらすでにAさんは到着しており、女の子も3人来ていた。

(正直もう10年以上前の話なので顔までは覚えていない。が、別にとびっきりの美人というわけでもとびっきり残念というわけでもなかった・・・と思う。)

「さぁ、みんな揃ったね。一応みんな自己紹介くらいはしようか。」

Aさんの仕切りをきっかけにそれぞれが話しだす。
自分がその時何を話したかなんて覚えてない。
そのうちに料理が運ばれ、酒も進む。

上司の,いわゆる自分は上にも下にも挟まれ大変だ。だの自分の会社の不平不満だのをあーだこーだ言ってる時くらいだろうか。

強烈な違和感を覚えた。

ザザッザザザっ・・・

ノイズが走る。
一瞬の映像。
相変わらず人の顔は分からない。

だけど確かに「人」だ。

その人の映像はうずくまっていて、余計に誰だか分からない。
おそらくこのメンバーの誰かだろう。
と勝手に推測した。

そのうずくまっている人の背景は真っ赤に染まっており(だから印象が強かったのだと思う。)なんだか薄気味悪い絵画でも見たかのようだった。

「おい!聞いてるのか?」

上司の演説は終わったようだった。
それにしても飲み過ぎだ。
絡み酒ほどたちの悪いものはない。

「聞いてますよ。○○さんがいてくれるから仕事できてるんじゃないすか。」

一応こう言っておけば円満に収まる。
気分が乗った上司は二度目の演説に入った。

聞かされた女の子達はたまったもんじゃなかったろうな。
何より幹事役の先輩は心のなかで女の子に土下座してたに違いない。

・・・何となく一瞬だったが観えた映像が気になっていた。
・・・第二の演説も終わり、ようやく落ち着いた。

場の雰囲気としてもようやく開放される・・・。そんな安堵した各々の表情。
心なしか先輩はゲッソリしている。

グデグデになった上司をタクシーに押し込み、後を託した。
身も心もボロボロになった一行。

先輩の
「なんか・・・ごめんね」
という言葉が悲しく響いた。

圧倒的に信頼を失った彼に明日はないだろう・・・。と無償に申し訳なく思った。

その時・・・

ザザッザザザッ・・・。

また、ノイズ。

今度も誰だかは分からない。
おそらく女の子。

こんどはうずくまってるわけではないのだが、顔のあたりはぼんやりと観えない。

背景は赤になんとなく黒。

描写がヘタで申し訳ないがとにかく赤をベースに黒のスプレーを霧状に吹きかけたような感じ・・・だったと思う。

なんとなく嫌な気分になった。酒の効果もあるがけっして気持ちのいい映像ではない。
周りでは次どこか違う店行かないかと先輩が必死になってるが俺は帰りたくて仕方なかったので遠慮した。

女の子も一人帰るというので、近くまで一緒に歩いて帰ることにした。

お喋りが得意な俺ではないのでほとんど黙って、なんかスゴイ上司だねとかあの料理美味しかったねなんて他愛無い話をしたと思う。

そろそろ分かれ道でお別れを言おうとした時

「あの・・・ずっと思ってたんですが・・・。」

愛の告白でしょうか。

「はい!?」

酒の勢いもあってか声が上ずった。

「たけさんって・・・霊感ありますよね?」

・・・うーん期待はずれ。

「え?あ、あぁ、はい。人並みに。」

こんな返しだったと思うけど人並みって・・・。

「えっと・・・私か私の後ろとかに何か観えるかもしれません。でも言わないで下さいね。私にも、今日のメンバーにも。」

唐突に何を言い出すんだろう。と思った。

あぁ、あの映像はこの子なんだ・・・と分かるのに時間がかかった。

「はぁ・・・。分かりました。言いません。」

なんかちょっと怖かったので無難そうな返事をしておいた。

「聞いちゃうと・・・その通りになっちゃう気がして・・・。聞かないようにしてるんです。」

「はぁ・・・。大丈夫ですよ。気の持ちようです。」

そんな会話を少しして別れた。

それ以来その子にも他の子にもあっていない。

当分上司を含めた三人で飲みに行くことも無かった。

それにしても・・・あの映像なんだったのか?
そしてあの子はなんで俺が霊感があると分かったのか?
あの子は俺が何か観ていると分かったのか?
もしかして同じ映像を観ていたんじゃなかろうか?

・・・なんだか不思議な日だった。

今も元気でいることを願うばかりです。

※女の子の言った「後ろ」に観えたもの。自分でもわかってるのだろうからあえて触れないでおきます。言えるのは決していいものではない。ということです。

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